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柳生 純一; 新井 貴; 神永 敦嗣; 木津 要; 荒井 優*; 宮 直之
Proceedings of 19th IEEE/NPSS Symposium on Fusion Engineering (SOFE), p.388 - 391, 2002/00
臨界プラズマ試験装置(JT-60U)では第一壁コンディショニングとして、ボロンを第一壁に蒸着させるデカボラン(BH)を用いたボロナイゼーションを実施している。ボロナイゼーションは、ほかのDischarge-cleaning(DC)に比べて酸素不純物量及び水素リサイクリング量低減に有効であるが、ボロン膜中に含まれる軽水素の低減とDCグロー放電の安定化において問題があった。これらを解決するためにBHに代わって重水素デカボラン(BD)を使用したボロナイゼーション処理技術の開発を進めた。この結果、ボロン膜中の軽水素は激減し、ボロナイゼーション直後の実験運転における調整放電の数が従来比で1/10まで削減した。また、ヘリウム雰囲気中でボロナイゼーションが行えるので、DCグロー放電が安定し、ボロナイゼーションに要する処理時間が最大30時間節約でき、BDを用いたボロナイゼーションが、非常に効率的,かつ効果的な第一壁コンディショニング手法であることを示した。
柳生 純一; 新井 貴; 神永 敦嗣; 宮田 克行*; 荒井 優*
JAERI-Tech 2001-012, 31 Pages, 2001/03
臨界プラズマ試験装置(JT-60U)では第一壁コンディショニングとして、ボロンを第一壁に蒸着させるデカボラン(BH)を用いたボロナイゼーションを実施している。ボロナイゼーションは、ほかのDischarge-cleaning (DC) に比べて酸素不純物量及び水素リサイクリング量低減に有効であるが、ボロン膜中に含まれる軽水素の低減とDCグロー放電の安定化において問題があった。これらを解決するために、従来の軽水素によるデカボランに代わって重水素デカボラン(BH)を使用したボロナイゼーション処理技術の開発を進めた。この結果、ボロン膜中の軽水素は激減し、ボロナイゼーション直後の実験運転における調整放電の和が従来比で1/10まで削減した。また、ヘリウム雰囲気中で行えるため、DCグロー放電が安定し、ボロナイゼーションに要する処理時間が最大30時間節約でき、重水素デカボランを用いたボロナイゼーションが、非常に効率的,かつ効果的な第一壁コンディショニング手法であることを示した。
西堂 雅博; 安東 俊郎
Proc. of Japan-US Workshop P243 on High Heat Flux Components and Plasma Surface Interactions for Next, 0, p.107 - 118, 1995/00
JT-60Uでは、1994年の運転において、1991年からの重水素放電開始以来、年間最多の2766放電を実施、また、NBI加熱放電でも最多の1653放電を実施した。この間、プラズマ特性として、核融合三重積の最高値1.210keV・S・mを得るとともに、エネルギー閉じ込め時間の5倍に当る1.5秒間という準定常状態での高閉じ込めプラズマを実現することができた。閉じ込めの良いプラズマを得ることのできた主たる原因の1つとして、JT-60Uで行っている壁の清浄化が、効果的に働いていることが挙げられる。即ち、1993年末に、トロイダル方向を1周するように、ダイバータe列に設置した、BC転化CFCタイルのボロンの溶融・蒸発によって実現されるその場ボロン化処理と、1994年2月に実施した、デカボランを用いたその場ボロン化処理による壁の清浄化である。この2つの相乗効果により、プラズマ中の酸素不純物濃度は、OH放電及びNBI加熱放電で、それぞれ0.5%以下、1%以下を維持し、上述の良いプラズマ特性を得るに至った。